2018年に完走していた初めての九十九里トライアスロン。
今年は2回目の参戦でした。
残念ながら完走できませんでしたが、記録を残しておきます。
九十九里トライアスロンでリタイア
今年で第10回目の開催となった九十九里トライアスロン 99T。
2018年以来、5年ぶりに出場しました。
結果から書くと、スイムで時間切れ。
リタイアでした。
九十九里トライアスロンのスイムは、
・制限時間60分
・1500メートル
を泳ぎ切るというルール。
その制限時間内に間に合わなかったのです。
リタイアしたときの私の手元のスポーツウォッチ「GARMIN」での計測によると、
・80分
・2000メートル
という表示が残っていました。
この計測が100パーセント正確ではないとしても、読み取れるのは
・20分も時間オーバー
・かなり蛇行して泳いでいた
ということですね。
あらためて、自分の泳力不足が浮き彫りになりました。
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スイムスキップへの迷い
今回、レースへのトレーニングはやってはいたものの、決して十分とはいえませんでした。
不安が大きかったんですね。
そのため、前日に家族と相談。
「やばそうだったら、スイムパートをスキップする」という方針でレースにのぞみました。
要は、
・スイム:スキップ
・バイクとラン:実施
でレースをする、ということですね。
スイムに不安がある選手への選択肢です。
レースの記録も完走とは認定されません。
もちろん、私としては選びたくないです。
情けない選択肢ですので。
ただ、トレーニング不足のままレースにのぞんで、無理をしてスイムで事故になったりすると大変です。
それよりは、情けないほうがいい。
それに、バイクとランだけなら、時間切れになる可能性は低いです(制限時間が長いので)。
その分、レースを時間いっぱい楽しめるかも、と。
そう考えたんですね。
それでも、始発から乗った電車の中で、ずっと迷っていました。
(1)スイムをスキップして、バイクとランを楽しむ
(2)リタイアになるかもしれないけれど、完走の可能性があるスイムに参加する
「どっちにしようかなー、どうしようかなー」と。
揺れに揺れていたんです。
そもそもトライアスロンのスキルが高かったり、トレーニングばっちりでのぞめば、ここに悩まなくて済むんですが……。
そんな気持ちのまま、決めかねた状態で会場入り。
レース会場まで来ると、独特の雰囲気に感情が高まります。
受付を終えて、トランジションエリアでバイクをセッティングしているとき、スキムスキップの気持ちが少しずつ減っていたんですね。
せっかくなので「試泳だけはしてみようか」と。
ウェットスーツを着用して、スイム会場へ行くことにしました。
選手たちが集まっている雰囲気や会場の放送を聞くと、さらに気分が高まってきました。
それで、「試泳はしてみよう」と思ったんですね。
試泳は、200メートルくらい。
感覚としては、悪くはない感じでした(自分なりに)。
ただ、不安は消えません。
水温は22度。
適温でした。
風は少しありましたが、波はおだやか。
「この状態で泳ぎきれなかったら、ほかの大会でも無理だよな」と感じるくらいです。
念のため、審判員(マーシャル)の方に「試泳後にスイムスキップを判断しても大丈夫なんですか?」と聞きました。
すると「大丈夫ですよ。スイムに不安があるなら、そちらがおすすめです。1年間しっかり練習して、来年スイムから完走すればいいんじゃないですか?レースは逃げませんから。」と。
「ですよね」と。
レースは逃げません。
逃げるのはいつも自分なんですよね。
私の気持ちは、スイムスキップに傾きました。
通常は、
・スイム→バイク→ラン
ですが、私は
・スイム(試泳)→バイク→ラン
で、なんちゃって完走でいいんじゃないかと。
そのときです。
会場で放送がありました。
それは、先にスタートしていたミドルディスタンス(私が出場するオリンピックディスタンスより距離が長いので、先にスタートしている)の選手で、全盲の女子選手がスイムを泳ぎきったという放送が流れたんですね。
会場に拍手が沸き起こりました。
「目が見えない女子選手でも、1900メートルを泳ぎ切っている。それなのに、目が見える自分はスイムをスキップするのか……」と。
自分に対して、すごく残念な気持ちになったんですよね。
彼女は、自分に挑戦したはずです。
一方の私は、自分をごまかそうとしています。
この状態でスイムをスキップして「なんちゃって完走」をしても、悔いが残るんじゃないかと。
それよりは、ダメでもスイムを最大限がんばって、限界まで挑んで、それでリタイアなら仕方がない。
そう考え直しました。
私の足は、スイムスタート地点へ向かっていました。
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届かなかったスイムのゴール
いよいよ、私のウェーブがスタートする時間。
「行けるところまで行こう」と。
ようやく気持ちが固まりました。
そのようにして、私の1500メートルのスイムが始まりました。
以前、スイムが本当に泳げないときに「200メートル泳げたら、1500メートルも泳げる」という教えを思い出して「ひとまず、200メートル泳げたら、そこで判断しよう」と決めました。
九十九里トライアスロンのスイムコースは、1本道。
片道750メートルを1回だけ折り返す形です。
往路は、休憩しながらなんとか200メートル。
そして、400メートルと。
意外と泳げました。
やがて、折り返しの750メートル地点のブイが見えます。
750メートルの折り返しでGARMINを見ると、27分くらいでした。
私は「思ったより、いけるかも!」と感じました。
あと半分なら、単純計算で54分ですから。
しかし、それは私の判断ミスでした。
その理由は、
・川の水流をわかっていなかった
のです。
当日の川の流れは、
・往路:水の流れが後ろ側からきていて、泳ぎをフォローしてくれていた
のです。
ですから、当然のごとく、
・復路:水流に逆らって泳がなくてはいけない
という状態でした。
流れるプールだとしたら、逆流を泳いでいる感じ。
私にとっては、下りエスカレーターを一生懸命に駆け上がっているイメージです。
私は、そんなことにも気づかなかったんですね。
こうなると、基礎スキルがなくて泳力不足かつ練習不足の私には一気にきつくなります。
「泳いでも泳いでも、進んでいる感じがしない」のです。
手をかいても、ゴールのブイは近づいてきませんでした。
聞こえてくるのは、レスキューの方たちの「だいぶ流されてるんで、コースロープの方に寄ってくださーい!」という声。
何度も聞きました……。
やがて、制限時間の60分が過ぎました。
失格です。
それでも、ゴールまで泳ぎたいという気持ちは残っていました。
審判の方から「時間オーバーですが、どうされますか?」と確認されます。
私は「もう少しなので、できるところまで泳がせてください!」と伝えました。
九十九里トライアスロンは初心者向けのレース。
そのため、制限時間をすぎてもすぐに打ち切りにはならず、しばらく泳がせてくれたんですね(もちろん、レースの記録としてはリタイアですけれど)
必死に泳ぎ、なんとかゴールのブイを目指します。
そして、ゴールのブイが目の前に迫ってきました。
ゴールまで、あと100メートルとか150メートルくらいだったんじゃないかと思います。
しかし、そこでレース終了。
審判員の方々から「すみませーん、ここで終わりでーす!」との声。
浜辺までたどり着くこともできませんでした。
このとき、もう足がつくところまで来ていたことに気づきました。
浜に上陸してGARMINの計測を見たところ、
・80分
・2000メートル
だったんですね。
流れに逆らいながら泳ぎ、そして大きく蛇行していたので、かなりムダに泳いでいたという証拠です……。
ここまで時間を延長してくれた運営のみなさんにお礼を伝え、浜辺の審判の方々にも御礼を伝えました。
こうして、今年の私の九十九里トライアスロンは終了しました。
当たり前ですが、あきらめなくても試合は終了するんですよね。
結果から考えると、
・スイム(試泳)→バイク→ラン
のほうが、レースを最後まで満喫できたかもしれません。
ただ、私の感情としては
・スイムに全力でぶつかってダメだった
ほうが、納得している感じです。
といいつつ、正直、下を向いている時間はありました。(^^;)
でも、このつまづきを活かして、這いあがろうと考えています。
スキルアップするためには、自分の限界を知るほうが必要だという研究結果もありますので。
さて、もしもあなたが私の立場だったら、どちらを選択したでしょうか。
どちらを選んでも正解・不正解は無いと思います。
ただ、私はできそうなことをやり続けて現状維持になるより、できないことに挑んで成長を目指す可能性を選んでみました。
今回の選択(スイムに挑んでリタイア)を、未来の正解にしていこうと考えています。
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■編集後記
昨日は、3時15分に起床。
始発で九十九里トライアスロンへ。
結果は、記事の通りスイムパートでリタイアでした。
それでも、2年ぶりにトライアスロンのレースの感覚を味わえて良かったです。
九十九里で食事を買い、家族に九十九里みやげを購入して帰宅。
20時からラグビーのワールドカップをテレビ観戦しました。(^^)
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