思考の習慣

「良い人」という評価のデメリット。勝負のときは「良い人」を抜け出す勇気を持とう。

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「あなたは『良い人』ですね!」と言われるのは、悪くはありません。

ただ、「良い人」という評価を守ろうとしてしまうと、自然な自分から離れてしまうことに注意しなければいけません。

 

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いつまで「良い人」をやりたい?

「伊藤さん!伊藤さんはいつまで『良い人』をやりたいですか?」

コーチングスクールに通っていたときの、講師のコーチからの質問です。

「まずは自分がコーチングを受けること」というスタンスのもと、私がクライアントとして受けた質問です。

さすが講師のコーチ、なかなかシビアな質問です。(笑)

そのセッションのテーマは、コーチングに迷っている私が、「どのようにプロコーチとしてクライアントに接していくべきか?」というものでした。

当時は、有料のクライアントさんを複数獲得して、3ヶ月くらいすぎた頃でした。

クライアントさんの意見を肯定的に聴いてはいました。

しかし、クライアントさんがセッションで約束したアクションを、次のセッションまでに行動してくれなかった、というケースが続いたのです。

そのようなテーマでセッションを進めていくうち、「人に嫌われてはいけない」という私のマインドブロックがあることに気づきました。

そのビリーフが、セッションに良くない影響を及ぼしているということがあったのでしょう。

そこに気づいたコーチが、冒頭の質問を投げかけてくれたわけです。

その甲斐あって、セッションの終わりに、私は「コーチとして本気で活動していくためにも、『必要以上に良い人になりすぎる』のは、もうやめようと思います。」と言いました。

そうして、「クライアントさんにとっては少し耳の痛いことでも、伝えるべきときには、コーチとして自分の考えを伝えるトレーニングをやっていきます。」と宣言したのです。

このセッションで、「クライアントさんの言い分だけを聞いていたら、結果的にクライアントさんのためにならないんだ。。。」ということに気づきました。

誰に対しても「良い人」だと、結局は誰のことも幸せにできない。

そのように感じたのです。

 

「良い人」のメリットとデメリット

人間の4つのタイプでいうと、バリバリにサポータータイプの私。

■参考記事
あなたは何タイプ?人間性を判断する4つのタイプ分類法!

誰に対しても「良い人」であろうとしてしまう傾向があるのは、自己分析でわかっています。(^_^;)

もちろん、「良い人」 風でいることがメリットになっているケースもあります。

たとえば、何かの集まりがあれば、いたずらに場を乱すようなことはせず、うまく雰囲気になじみます。(笑)

また、コーチとしてのご支援や習慣化のサポートには、うってつけのキャラクターだと感じています。

ただ、良い面があれば、一方に悪い面が隠れているのが世の常。

「良い人」 であろうとすることはメリットばかりではなく、当然デメリットもあるのです。

いろいろなボールをキャッチできるということは、その反面「流されやすい」ということでもあるわけです。

言ってしまえば、八方美人になりやすく、結果として優柔不断になりがちなのですね。(^_^;)

ですから、自己主張を避けようとする。

そうして、人の考えをストレートに受け入れてしまうことが多かったのです。

そのため、求められなければ自分の意見も言わない傾向にあります。

会社の同僚からは、「伊藤さんは、自分の意見を持っていない人ですよね。」と言われたこともあります。
(彼は、のちにこのブログを読んで、私の意見や主張が多いことに驚いていましたが・・・笑)

 

大人になると「良い人」に喜んではいけない場合もある

「良い人」 として、ほかの人を批判しなければ、自分が攻撃されることも減ります。

そうすることで、守りを固めることはできます。

ただ、私は思うのですが、「何も言わない、何も言われない」の「良い人」戦略が通用するのは、20代や30代前半くらいまでではないでしょうか。

30代後半から40代になって、ただの「良い人」 だと、誰にも注目されません。

そうなると、何か「ことを起こしたい」と思ったとき、誰にもその想いが届かなくなってしまいますよね。

要は、個々のタイミングで「良い人」 になって、その場を丸く収めたつもりでも、結局、後になって痛い思いをするのは自分自身だということです。

なぜなら、自分が意図を持って、何ごとかを成しとげようと思えば、周囲とのある程度の摩擦は避けて通れないからです。

たとえば、メジャーリーガーのイチロー選手や、元サッカー選手の中田英寿さんは、ある時点から「良い人」 キャラを捨てたと思っています。

そのせいでマスコミ受けは悪くなり、インタビューも信頼できる記者やライターさんしか受けないようになっていった時期がありますよね。

おそらくその理由は、「良い人」 を演じたままでは、「厳しいスポーツの世界で勝ち残れない」と感じたのではないか、と想像しています。

実際、2人とも選手として輝かしい実績を残していますから、良い判断だったのではないでしょうか。

スポーツだけでなく、勝負に勝つか負けるか、という状況は存在しています。

そのような状況では、「良い人」 だけではパワーが弱いです。

本当に勝負しなければならない時には、「良い人」 をやめなければならないでしょう。

そのような意味では、40代や人をご支援する立場になったら、「良い人」 と言われて喜んでいてはいけないのかもしれません。

 

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■編集後記

昨日は、単発のコーチングセッションでした。

クライアントさんは、私よりも年上の社長の方。

私が普段はあまり扱わないジャンルのちょっとセンシティブなテーマではありましたが、セッションで対話した結果、かなり気持を落ち着けられたようで安心しました。

翌日、「すっきりしました。自分がやることが明確になりました!」というお礼メールをいただき、感激です。(^_^)

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