良習慣の習慣

ミッション・ステートメントが形骸化してしまう理由

投稿日:


「ミッション・ステートメントを書いたけど、もう何年も見てない……。」
以前の私が陥った状況です。
普段とはちょっと違う「よそ行きの言葉」を自分のものにするためには、どうすればいいのでしょうか。




 

「ミッション・ステートメント」をつくってみた話

本『7つの習慣』。
言わずと知れた名著です。

大学生のときに、初めて手に取りました。
・・・挫折しました。

その何年後か。
社会人になってビジネス書に興味を持ちました。
その流れで、『7つの習慣』に再トライ。
今度は、読了できました。
「すばらしい本だな……!」という表現しか出てこないくらいに感動したのです。

その影響から、私は「ミッション・ステートメント」を書いたことがあります。

ミッション・ステートメントとは、私なりに説明すると、
「主体的な人生を生きるための基本理念」
です。

イメージは、憲法です。
日本には、日本国憲法がある。
その憲法の理念に沿って、法律がつくられたり、環境が整備されたりしていますよね。
憲法という理念があるから、憲法の思想に沿った行動が決まるわけです。

個人も同じ。
私たちにも、個人憲法が必要です。
個人の憲法が無いから、迷いが増える(場面が多い)のだと思います。

私が『7つの習慣』を読み終えたとき、「そうか、ミッション・ステートメントなんて考えたことがなかったから、これまで平凡な人生だっていたんだな……。」と。

そこで「ミッション・ステートメントをつくれば、自分の人生も大きく変わっていくに違いない」と期待したのですね。
それが、ミッション・ステートメントづくりを始めた理由です。

 


 

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他者のきれいな言葉は響きづらい

とは言え、ミッション・ステートメントをつくるのは難易度が高い。

単に書くだけでいいなら、簡単です。
30分くらいでササッとつくることはできるかもしれません。
それなりの質のものが。

ただ、憲法というレベルのルールが、適当に決まってしまうのは抵抗があります。
もしも、日本国憲法が「とり急ぎ、ざっくりで憲法書いといてよ」みたいに制定されてたら、大変ですよね。(笑)

個人のミッション・ステートメントも同様だと思います。
じっくり考えるからこそ、愛着のあるものになるわけです。

私も、それなりに時間をかけて、少しずつミッション・ステートメントを書き足していきました。
見よう見まねで書いた、私のミッション・ステートメント(バージョン1.0)が完成しました。

「これで、自分は変われる!」
そう思ったのです。

しかし、現実が大きく変わることはありませんでした。

なぜか。
当時は、理由がわからなかったのです。
今なら、わかります。

私のミッション・ステートメントが、私に変化を与えなかった理由。
それは、
「他者の言葉を使って、ミッション・ステートメントを書いていたから」
です。

それまでの人生で、ミッション・ステートメントを書いたことはありません。
ですから、本に載っているミッション・ステートメントの事例を参考にしたわけです。
そこまでは、ある程度は仕方がないことだと思います。
最初から完璧なミッション・ステートメントができるはずもありませんので。

ただ、その先があまり良くなかったです。
(ひとまず)完成したミッション・ステートメントを読む。
日々、目を通す。
ときには、声に出してみる。

違和感を感じたり、もっとしっくりくる言葉を見つけたり、独自の言い回しに返還したりしていく。
自分の言葉に磨きをかけないといけなかったのです。

そうしなければ、自分のミッション・ステートメントなのに、他者のミッション・ステートメントのままになってしまいます。

結果、自分の言葉に響かないミッション・ステートメントになる。
すると「絵に描いた餅」になる。
やがて、ミッション・ステートメントは形骸化していくわけです。
(世の中の会社組織のミッションや理念が社員に浸透しないのは、このあたりに原因があるようにも思います)

 

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非日常の言葉を日常の言葉に変える習慣

『正直不動産』というテレビドラマがありました。
非常におもしろいドラマ(原作はマンガ)です。

そのドラマに、不動産会社に勤務する女性スタッフ(福原遥さん演じる)がいます。
彼女の口癖は「カスタマーファースト」。
スマートな言葉だと思います。
意味は「顧客第一主義」という感じでしょうか。

言っている意味はわかるような気がします。
ただ、ドラマの中でカスタマーファーストと連呼されても、観ている私にはいまいち伝わってこないのですよね(福原遥さんが悪いわけではなくて)。
だからといって、顧客第一主義だとしても固くなりすぎてしまうでしょう。
こうした言葉には、人それぞれのフィット感があるのです。

だから、非日常の言葉は、自分に慣れさせていく過程や時間が必要なのだと考えています。
くり返し使っていけば、馴染むこともあります。
そのうち違和感がなくなったとき、自分の言葉になっていく。
そう考えています。

ミッション・ステートメントも、たいていの人にとっては非日常の言葉のはずです。
ですから、慣れていきましょう。

「良習慣塾」メンバーにも、2ヶ月かけて「ライフ・ブループリント」を書いていただきました。
その過程で、メンバーの方々に様々な気づきや発見がありました。
同時に、「いまいち馴染まない」という悩みもあったのです。

私からは「非日常の言葉が、自分に慣れていくまでの違和感だと思います。」とお答えしました。
実現したい未来や大事にしたい価値観などは、常に目にしたり、意識を払っていないと、すぐに風化していきますので。

そのため、
・ミッション・ステートメント
・ビジョン
・ライフ・ブループリント(「良習慣塾」で開催した「人生の設計図」です)
のような言葉を考えたら日々、目を通して、ときには口に出す習慣が大事です。。
そのようにして、非日常の言葉があなたの日常の言葉として馴染むまで、触れ続けていきましょう。

 


 

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■編集後記

昨日は、夜に「良習慣塾」の活動をがっちりと。
・下半期の環境づくり(施策)
・各メンバーのプロジェクト一覧
・下半期のコンテンツのラインナップ検討
・2025年度の「良習慣塾」募集
・アウトプット祭りへのフィードバック
などを考えていました。
考える時間、重要ですね。

その後、「ビジネスブックBAR」の準備も。(^^)


 


 

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・国際コーチ連盟(ICF)アソシエイト認定コーチ(ACC)
・トライアスリート
・100kmウルトラマラソンランナー
・会社員

など、複数の活動をしている複業家。
1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

良習慣を定着させるコーチングによって、クライアントの人生を変えるサポートをしている。

サポートしたクライアントは良習慣の定着によって、独立起業、複業家デビュー、セミナー講師デビュー、電子書籍出版などの目標達成を果たしている。

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