思考の習慣

予防の習慣。「頭のいい人は問題を解決するが、懸命な人はそれをあらかじめ避けるものだ」

投稿日:2019/06/26





私たちは、逆境からの逆転劇やウルトラCに目を奪われがちですよね。

でも、本当にすごいのは、そもそものトラブルを起こさない「予防するパワー」だと思うのです。

 

予防のパワーを感じたYouTubeの中のイチロー選手

先週末、家族団らん中にYouTubeで調べるものがありました。

その調べものだけだったら良かったのですが、うっかりほかのコンテンツを再生してしまったんですよね。(^_^;)

幸いなことに、私はそれほどYouTube中毒ではないのですが、思わず長時間観てしまったのは(未完了リストがたくさんあるのに・・・)、プロ野球の映像でした。

少年時代に観ていた胸を熱くさせた原さんや斎藤雅樹さんの映像もあれば、ジャイアンツとドラゴンズの「10.8決戦」、そして数々のファインプレー映像集に思わず目を奪われてしまったんです。

あの連続再生のひもづけはすごい。

YouTubeにはまって貴重な時間を失ってしまう人の気持がよくわかりました(なので、せめてブログネタにしようと思って記事を書いています・笑)。

 

「レーザービーム」のすさまじい威力

さて、その野球映像の中で、もっとも印象に残ったのは、元メジャーリーガー(もう「元」なのが残念ですが)のイチロー選手のプレー映像でした。

何が、それほどまでに私の興味をひいたのか。

それは、

・イチロー選手の「予防」がすごすぎる

ということです。

ちょっとわかりづらいと思いますので説明しますね。

そのコンテンツの最初の映像は、有名な「レーザービーム」の映像でした。

伝説のプレーですよね。

「レーザービーム」で、イチロー選手の肩の強さが、一気にメジャーリーグに知れ渡ることとなりました。

その後、実際に進塁や得点を阻止して、ほかのチームからも「イチローの肩には注意が必要だ」という認識になっていったんですね。

私が、映像を観ていて「いやあ、これはすばらしい」とうなりました。

 

「レーザービーム」の本当のすごさは見えない場所にあった

そのすばらしさは、これまでイチロー選手の活躍を意識してきたつもりの私も、これまでほとんど観ることがなかったシーンだったのです。

YouTubeの映像が丹念に追っていた映像は、イチロー選手がキャッチすると、相手チームの選手が警戒して、ギリギリの進塁を避けていた映像です。

そこで私が気づいたのは、

・予防策になるプレーというのは、ニュースにはならないのか・・・!

ということです。

相手チームのランナーがサードをまわってホームを狙うとき、イチロー選手がライトからバックホームすると、ランナーはストップしてしまうんです。

これはつまり、

・イチロー選手の肩のすばらしさが発揮されて得点を防ぐと、ドラマが起こらない

ということなんですよね。

こういったプレーは地味なので、スポーツ新聞やニュースでは大体的にとりあげられることはありません。

でも、得点や進塁を防ぐために、非常に大きな効果です。

タイムリーヒットを打って1点とることも大事ですが、守備の力で1点を入れさせないということも同じくらいすごいことではないでしょうか。

 


 

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頭のいい人は問題を解決するが、懸命な人はそれをあらかじめ避けるものだ

イチロー選手のプレーを観ていて思い浮かんだ言葉は、

・賢明な人

でした。

それは、アインシュタイン氏の

“頭のいい人は問題を解決するが、懸命な人はそれをあらかじめ避けるものだ”

という名言にひもづいています。

問題やトラブルは人生につきものですが、それを解決する人は「頭のいい人」。

でも、「懸命な人」は、そもそも問題やトラブルが起きないように予防をしておくということですね。

いわゆる「第2領域」の活動に時間を投資するということは、予防の意味も大きいものです。

このように、「予防」というのはすばらしい活動です。

トラブルを未然に防ぐというのは、間違いなくすぐれた成果ですから。

ただ、少しだけ問題があります。

それは、先に述べた通り、

・予防を徹底すると、ドラマが起きないので退屈

ということなんですね。

もう少し詳しく説明します。

 

パターン1:肩が弱い選手

また野球で考えてみましょう。

チームが1点差で勝っているものの、2塁にランナーがいます。

1本ヒットが出れば逆転されてしまいそうな状況です。

ここで比較してみます。

まず、パターン1は、

・肩が弱い選手がライトを守っているとき

です。

打者がライト前にヒットを打ちます。

そこで、肩の弱い外野手ですから、2塁ランナーはホームに駆け込みます。

肩が弱いので、ランナーの走力との勝負。

タッチプレーもギリギリ。

アウトなのか。

セーフなのか。

まさに手に汗を握る展開。

観戦に行っていたら、どちらにしてもファンは盛り上がるでしょう。

書いているだけで興奮してきました(笑)。

 

パターン2:イチロー選手

さて、一方のパターン2。

もちろん、

・肩が強いイチロー選手がライトを守っているとき

です。

同じような状況でヒットが出たとき、2塁ランナーはどうするか。

イチロー選手の肩の強さからホームに走らないのです。

ギリギリのタッチプレーは起こりません。

手に汗も握りません。

普通にランナーは3塁にストップしているからです。

「シーン、、、」とまではならないと思いますが、普通にプレーが次の打者にまわるだけです。

・・・おもしろくない状況です(笑)。

しかし、これは見方を変えれば、

・イチロー選手が相手の得点を事前に防いでいる

ということなんですよね。

味方のキャッチャーにリスクを負わせず、ピッチャーをかばい、観客をいたずらにドキドキさせず安心感を与えているのです。

すばらしいことだと思いませんか?

少なくとも私は、イチロー選手に感じた「予防のパワー」を「すごい」と感じました。

同時に、世の中にはこういった「予防」のストーリーはたくさんあるんでしょうから、そのストーリーをもっと見えるようになりたいとも思いました。

 


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優れた人はドラマが起きないように予防している

もしも、あなたが映画の「タイタニック」を観ているとき。

豪華客船が氷山にぶつからなかったら、あの映画を観たいと思うでしょうか?

思いませんよね(笑)。

一方、優れた船長だったら、あの事件は起きないのです。

危険な氷山に気づいて、回避するからです。

でも、ドラマになるのは、氷山にぶつかるほうなんですよね。

人生やビジネスでも、同じです。

たとえば、

・社長の起死回生のアイデアが、会社を倒産危機から救った

とか、

・死ぬ気で脱サラした起業家の人生逆転物語

など。

そういったストーリーの方がわかりやすいですし、注目を集めますよね。

でも、よく考えてみれば、そんな風に窮地に陥らないように「予防」できることもたくさんあったのではないかと思うのです。

そんな風に考えると、私たちは、目に見える派手な現象に目を奪われがちです。

しかし、本当に賢明な人は、そもそもの問題を「予防」している人たちなんです。

 

「予防」のパワーを人生に取り入れる

さて、この「予防」のパワーを私たちの人生にも取り入れていきたいものですよね。

では、具体的にはどのような行動をとればいいのでしょうか。

これは、ここ3週間ほど私が取りくんでいることなのですが、

・1週間に1度、人生におけるリスクを考える

・そのリスクに対する予防策を考える

というシンプルな方法です。

時間は短くしていて、私は10分に設定しています。

その10分は、徹底的にリスクについて想像をしてみるのですね。

そうして、そのリスクに対して何ができるか、自分なりに考えています。

私の性格上、本当はそういったリスクについてイメージするのは苦手です。

妄想しているほうが好きですので(笑)。

ただ、100%ポジティブというのは逆にリスクをまったく考えないので危険もあるんですよね。

 

まとめ

イチロー選手の守備の力のように、「予防」は地味ではあるものの、とても重要な活動です。

その優れた「予防のパワー」を活用するためにも、私たちも事前にリスクを想定しておきましょう。

そして、そのリスクに何ができるのか、そんな対策をとれるのか。

頭の中で想像したり、書き出してみるだけでも、とても効果があります。

あなたも、ぜひ取りくんでみませんか?

 


 

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■編集後記

昨日は、会社終わりでカフェに立ち寄り、

・ブログ
・ひとり戦略会議
・1週間のふり返り

をおこないました。

こういうルーティンがきっちりできる時間があると、充実感を味わえますね。(^_^)


 

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1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

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