失敗してしまったときやうまくいかないとき、つい「なぜ、○○できなかったのか?」と考えてしまうものです。
しかし、それでは逆効果。
質問を「どうすれば、○○できるか?」に変えていきましょう。
「できる人」は質問によって自分を上手に動かしている
「どうすれば、人の行動力が高まるのか?」
職業柄、その質問が常に頭の中に流れています。
先日、ふと気づいたことがあります。
それは、
・私の周囲にいるコーチやコンサルタント(士業)の人たちは、総じて行動力がある
ということです。
たとえば、行動力があるからコーチになるのか。
それとも、コーチになったから行動力が高まるのか。
「鶏が先か、卵が先か」という鶏卵問題のようなものなのかもしれません。
ただ、1つ共通点があると思ったのです。
それは、行動力がある人は
・自分に対して「良い質問」をしている
のですよね。
つまり、「できる人」は、
・質問によって自分を上手に動かしている
とも言えるのです。
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「なぜ、○○できなかったのか?」という質問をやめる
上司や親が、仕事の部下や子どもが失敗したときに、
「どうして、できなかったの?」
「なんでもっと速く動けないの?」
「なぜ同じ失敗をくり返すの?」
ということを質問したとします。
あなたが質問される立場だったら、どんな気持になるでしょうか。
嫌な気持になりますよね?
こういった質問は、相手に「できなかった原因を探す」ための質問になってしまっているんですよね。
本人もできなかったことはわかっているのに、さらに追い込む形になり、やる気がなくなるでしょう。
モチベーションと行動を大事にするコーチングでは、基本的にはご法度の質問なんですね。
では、ミスがあったときには、どのようにすればいいのでしょうか。
これは、
「なぜ、○○できなかったのか?」
という質問を、
「どうすれば、○○できるか?」
という構文に変えればいいのです。
質問は、焦点をあてる場所を変えるツール。
ネガティブな部分に質問すれば、気分が落ち込むだけです。
反対に、良い質問をくり返せば、脳もポジティブになるのです。
実際、物ごとの悪い面を見る傾向がある人は、発言もネガティブになりがちです。
ですから、新しいことにも消極的ですし、無意識のうちに自分を追い込むクセがついてしまっています。
自分だけならまだしも、そういった人はほかの人に対しても「足りない」「できていない」面に目が行きます。
ですから、ほかの人を注意せずにはいられないし、自己否定も多くなるわけです。
一方で、先述のとおり、うまくいっている人は「良い質問」で自分を動かしているのですね。
では、「良い質問」とはどんな質問か。
それは、
・自分が手に入れたい未来に意識を向けられるようになる質問
です。
これは、言い換えると、
・自分ができることに集中するための質問
とも言えます。
ほかの人を変えるのではなく、質問によって自分を変えるのですね。
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自分やほかの人に「どうすれば、○○できるか?」と質問する
“もし自分が死にそうになって、助かる方法を考えるのに1時間あるとしたら、最初の55分は適切な質問を探すのに費やすだろう”
と言ったのは、アインシュタイン氏。
質問のパワーを感じる名言です。
また、ウォルト・ディズニー氏も質問の達人だったと言われています。
スタッフの方を集めては「どうすればプロジェクトはもっと良くなるだろうか?」と質問していたそうです。
それによって「衆知を集める」ということをしていたのでしょう。
そのようにしてスタッフの力を引き出し、大きなプロジェクトを完成させたのです。
それくらい質問にはパワーがあるわけです。
実際、
「なぜ、○○できなかったのか?」
という構文を、
「どうすれば、○○できるか?」
に変えるだけで、日常生活でも効果が出ます。
たとえば、時間にルーズな友人がいるとします。
その人が遅れてしまったときに「なぜ、時間に遅れるのか?」と詰めよっても、きっと改善しないでしょう。
「なぜ、○○できなかったのか?」
では問題は解決しないからです。
それよりも、待ち合わせの前にひと言
「どうすれば、5分前に到着できると思う?」
と質問してあげればいいのです。
そうすれば、相手も自分の行動を改善するための工夫を考えるでしょう。
私も「ひとり戦略会議」でふり返りをしているときは、できなかったタスクたちに対して、
「なぜ、ロードバイクのトレーニングに行けなかったのか?」
とは考えません。
それよりも、その週に実行するために
「どうすれば、バイクトレーニングに行けるか?」
という投げかけをするのです。
その方が、できなかった原因をさがすよりもよほど効果的なのです。
このように、たとえ同じ状況にあったとしても、自分に問いかける質問ひとつで私たちの感情は大きく変わります。
感情がのらなければ行動は停滞しますが、感情が高まれば行動力が高まるのです。
当然、気分が良ければ気持も前向きになり、前向きに物ごとを進めようとするでしょう。
質問によって自分を動かすことも、止めることもできるのです。
ですから、質問によってやる気を高めるために、ミスしたときやできなかったときの
「なぜ、○○できなかったのか?」
をやめること。
その代わりに、
「どうすれば、○○できるか?」
という質問に変えることからスタートしてみましょう。
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■編集後記
昨日は、帰宅ランのあと、コーチングセッション。
会社の仕事が大変なときに、どのようにご自身の複業と向き合っていくのか、というテーマでした。
複業家なら誰もが扱う問題ですね。(^_^)
テーマは「複業(マルチキャリア)を成功させる方法」です。
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