運動の習慣

第30回 NISSAN CUP 神奈川トライアスロン大会完走記。最後のランパートで思わず涙。

投稿日:2016/07/18


人生初のトライアスロン オリンピックディスタンスへの挑戦。

いよいよ最後のランパートでしめくくります。

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日産工場の敷地内を3周回するランパート

オリンピックディスタンスのランは10キロです。

日産カップのランコースは、日産工場内の敷地を走ります。

往復3.3キロ(片道 1.65キロ)を3往復して、最後に0.1キロ。

合計10キロとなります。

 

ラン10キロのプロセスで思わず出た涙

ランはけっして速くはありませんが、慣れています。

最後は楽しんで走ろうと思っていました。

 

ランパートスタート〜1周回目

ランはバイクの影響で力が入らない状態でスタート。

トライアスロンもスプリントレースは出たことがありますし、デュアスロン(バイク+ラン)には出場経験がありますので、この感覚はわかっていたつもりでした。

しかし、思ったよりスピードが出ません。

周回なので自分がどのあたりを走っているのかいまいちわかりません。

何人か抜いたのですが、まわりにいる人はどんどんいなくなっていき、ゴールへ向かっていきます。

 

2周回目

そして、またこの瞬間がやってきました。

後ろから、「かわいいユニフォームですね〜!」という女性の声がしたのです。

はい、スタッフの方が私の後方についてきたのです・・・(笑)。

スタッフの方と少し話をしつつも、

「ランもビリっていうことか・・・(涙)」

と思いながら、2周回目もバイクコースに引き続き、ほとんどコース貸切状態で走り続けました。

しばらくスタッフの方と一緒に走っていると、前方に選手を2人見つけました。

私のペースよりさらにゆっくり走っていたので、近づいてきたのです。

2人の会話を聞くと、

(女性)「もうだめ・・・。本当にもうやめたい。。。」

(男性)「大丈夫だって!今のペースで走っても間に合うから。」

(女性)「もういいよ〜。」

(男性)「ほんと、ゆっくりでいいから。」

という感じでした。

2人を見ると、男性は余裕があり、装備的にもトライアスロン経験者のようでした。

女性は、どうやら初心者っぽい感じ(私と同様に)です。

足を使い切ってしまったのか、かなりゆっくりペースで走っていました。

スタッフの女性が「大丈夫ですか〜?」と2人に話しかけました。

すると、男性が「たぶん大丈夫です、、、。」という感じ。

スタッフと男性の話を聞くと、2人は夫婦でした。

奥様が初レースのようです。

夫婦で仲良く完走するはずが、奥様がつらくなってしまい、ちょっとした小競り合いが起きていたのです。(^_^;)

「せっかく夫婦で仲良くレースに出たのに・・・」と思いつつ、ここでがぜん張り切る私(笑)。

夫婦を抜き去りました。

女性スタッフは私の後ろを離れ、夫婦の後ろにつきました。

この瞬間、私はビリではなくなったのです・・・!

思わず、ゲーム「桃太郎電鉄」で貧乏神をなすりつけたようなイメージをしてしまいました(笑)。

「良かった・・・!正直、ビリはさけたいものだよね。。。」

と思いつつ、最後の周回に向かいます。

 

3周回目

時計がなかったので、スタッフの方に「まだ制限時間大丈夫ですか?」と聞きました。

すると、「まだ全然、大丈夫ですよ!」との声がありました。

これで安心しました。

「完走できるんだ・・・!」

走っている間、ふと考えたことがあります。

5年前に本田直之さんの本を読んで、「トライアスロンをやってみたい!」と思い立ったあの頃。

運動なんてまったくやっていなかったので、近所を3キロのウォーキングするところから運動をはじめました。

そうして5キロ、10キロと距離をのばして、初めてハーフマラソン大会に出たのがちょうど2011年の6月だったのです。

そこから考えると、じつに丸5年かかったことになります。

そこから、はじめてフルマラソンを完走しました(6時間かけて・・・)。

車も持っていない小遣い制の会社員が、トライアスロンレースに出られるような高価なロードバイクを買うのは本当に大変でした。

そして、40年もの間かなづちだった私が、なんとか溺れずに1.5キロ泳げるようになりました。

そのようなことを思いながら「5年越しの夢が叶うんだな・・・。」と思いました。

目頭が熱くなってきました。

じんわりした感情が私の心をおおってきます。

気づくと、私は泣きながら走っていました。

 

ゴール

泣きながらゴールするのも良かったのですが(笑)、

「ゴールは笑顔で!」

そう思い直して、いよいよ最後の直線に入りました。

すでにレースを終えて帰途についているほかの選手たちから、

「ナイスラン!」

「あとちょっとですよ!」

「がんばってください!」

といった声援を受けました。

大人になって、こんな風に見ず知らずの方に応援してもらえるというのは、スポーツの良いところだな、とあらためて思います。

「ありがとうございます!!」

声援にこたえながらFINISHゲート上の時間をみると、4時間をすぎていました・・・。

「あっ、急がないとやばい!」

急いでかけこみました。

ハイペースで走ろう・・・と頭では思いましたが、体がついてきていません。

ほとんど従来のペースと変わらないのです。。。

それでも足を前に運びました。

結果・・・。

なんとか3時間58分でゴールできました!

4時間をすぎていたのは、第1ウェーブの時間でしたので、私は制限時間2分前にゴールできていました。

そのようにして、私の人生初トライアスロン オリンピックディスタンスが、ようやく終了しました。

ゴール前で、妻と娘に迎えてもらいました。

このときは私の顔には、もう涙はありませんでした。

「ようやくゴールできた・・・!」

言葉にできない喜びと、ビリから脱した達成感を持って、私の初レースが幕を閉じました。

 

記憶と記録に残るリザルトは一生もののメモリアル・デー

翌日、日産カップのリザルトが配信されていました。

私は、楽しみに見てみると、、、自分の名前がなかなか出てきませんでした。

「あれ、、、おかしいな・・・。」

リザルトのPDFをどんどん下にスクロールしていくと、、、ようやくありました。

結果は、419位でした。

制限時間2分前でしたが、きちんと完走者として自分の名前がリストに載っていることに感動しました。

これで私も、無事にオリンピックディスタンスのトライアスリートといえるのです。

また、今回の日産カップで完走した選手は、全部で419人でした。

「ん・・・?」

私は、目をこらしてもう一度リザルトを見ました。

二度見、三度見しました(笑)。

しかし、やはり、

【419位/419人】

でした。

つまり、ビリです・・・(笑)。

抜いたと思っていた夫婦の奥様は、ウェーブスタートが私よりも後ろだったので、実際のレースタイムは私より20秒ほど早かったのです・・・。

大人になると、なかなかビリになる機会はありませんよね・・・?

ですから、じつに貴重な経験です。

あとは登っていくだけ、ということでもありますので・・・。(^_^;)

ということで、私の人生初のトライアスロン オリンピックディスタンスの結果は、私の記憶にも、大会の記録にも残るレースとなりました。

ただ、目標としていた「完走」は成し遂げました。

スイムでは本当にリタイアしようと思いましたが、大きなトラブルもなく、4時間近くレース完走できました。

無事に生きて陸にあがってこれて、レースを楽しめたのです。

5年越しのゴールを達成した最高の1日でした。

自分の人生の終焉を迎えるときに、確実に思い出す「メモリアル・デー」。

このような記念日をたくさん持つことが人生を豊かにするのではないかと考えています。

あなたは最近、「メモリアル・デー」がありますか?

もし、ないとしたら、少しさびしいのではないでしょうか・・・?

でも、大丈夫です。

そのような記念日は突然やってくるものではなく、自分から少しずつ近づいていくことで到達することができるからです。

少しずつ前進していけば良いのです。

・・・良習慣によって。

これからも、私はトライアスロンのようなゴール達成を通じて、たくさんの「メモリアル・デー」をつくっていきたいと考えています。

 

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■編集後記

昨日は、娘の保育園関係のつながりでパーベキューに参加。

本来なら昨日は家族で泊りがけで遠出する予定だったので、参加しないことを表明していました。

しかし、残念ながら家族の予定が変更になったので、急きょ参加することにしました。

火起こしから肉焼き係まで、担当の仕事をやり遂げました(笑)。

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・100kmウルトラマラソンランナー
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1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

良習慣を定着させるコーチングによって、クライアントの人生を変えるサポートをしている。

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