トライアスロン オリンピックディスタンスの初レース。
本記事ではもっとも不安だったスイムパートについて記します。
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緊張により本番前の試泳が不足していてあせる
トライアスロンはスイムパートからはじまります。
たいていの大会のスイムは、レース前に練習時間があります。
日産カップにも、もちろん練習時間がありました。
しかし、私が練習に行ったときは人が多く、練習待ちの列が長かったのです。
そのため、なかなか前に進めません。
すると練習時間がなくなってきてしまい、
「あと5分で練習時間終了でーす!」
という声が聞こえてきました。
「やばい、ほとんど練習できてない。。。」
あせりを感じます。
その直後に、ようやく海に入ることができました。
今回の本命レース前に3度、オープンウォーターを経験していました。
そのため、ウェットスーツでの泳ぎには少しづつ慣れてきてはいたものの、本当に足のつかない海で泳ぐのは初めての体験。
やはり恐怖感があります。
そのため、あくまでも海に慣れる感覚で、本当に50メートルも泳がずに練習を終えて戻りました。
トライアスロンの私の師匠・井ノ上さんに教えていただいた「練習で一度心拍をあげておくこと」というアドバイスを実践できず、不安を残したままでした。。。
ほどなくして、選手集合場所にてレース前の説明がありました。
運営スタッフの方から、競技ルール説明のあと、「完走しても、リタイアしても、とにかく今日はうまいビールを飲みましょう!」という声かけがありました。
「ビールを飲まないトライアスリートもたくさんいると思うけど・・・。(^_^;)」などと考えつつ、レース開始を待ちます。
ルール説明が終わると選手達の「うぉー!」という声と拍手。
レースへの緊張感が高まります。
スイムはスタートから終わりまで挫折の連続
当日の水温は22度。
波もそれほど高くはありません。
・・・と、会場では話されていましたが、私には充分、高い波に見えました。。。
(写真は朝のおだやかな時間帯に撮った海です・・・)
そして、いよいよ海へ。
緊張感が高まります。
頭から飛び込んでいく強者もいましたが、私はもちろん足からおそるおそる入水。
日産カップは浜辺から走っていくのではなく、海に入って浮かびながらスタートを待つ「フローティングスタート」です。
私は第2ウェーブでした。
第1ウェーブの11時30分スタートより3分遅れの11時33分スタート。
この状況では、カップヌードルができあがるくらいの「たった3分」という時間が、異様に長く感じられます。
一瞬、「このままレースが始まらなければいいのにな・・・」という弱気が出てきました。
一方で、「いよいよ始まるんだな」という楽しみな気持もありました。
複雑な気持とは、まさにこのような感情なのでしょう。
スタート〜250メートル
どのような気持であっても、時間は容赦なくやってきます。
11時30分。
「ふぉぉぉぉぉぉぉん!」
という、トライアスロンではおなじみ合図がなり、いよいよ私の人生初めてのオリンピック・ディスタンスのレースがスタートしました。
私はスイムに自信がないため、最後方からゆっくりスタートしました。
こうすればバトルに巻き込まれることを防げると思ったからです。
ただ、そのように考えたのは私だけではなかったようで、50メートルくらい泳いだところで、近くの選手とぶつかり、いきなりあわてました。
気持があせったので、落ち着くためにクロールをやめて立ち泳ぎ。
そのようなことを何度か繰り返していたので前進できず、なかなか波にのれません。
3分後、私の後ろの第3ウェーブの集団がスタートしました。
私が恐れていたことが起きました。
泳ぎはじめていきなり休んでいたりしたことも影響して、150メートルくらいのところで後ろのウェーブの速い選手たちがやってきました。
そして、どんどん追い抜かれていきます。
バトルにもならないぐらいにあっさりと。
私はまた泳げなくなり、その場で浮き続けます。
目の前を驚くほどのスピードで泳いでいく選手を見ながら、
「彼らは、なぜあんなに速く泳げるんだろうか・・・」
そのようなことを考えていました。
一瞬、自分がレースに参加していることを忘れそうでした(笑)。
ひと通り過ぎ去ってから、また泳ぎはじめます。
しかし、お台場で泳いだときのように波はおだやかではなく、何度も海水を飲みます。
「く、苦しい。。。」
このとき、本当にリタイアを考えました。
「やはり自分には無理だった・・・。」
でも、同時に、
「150メートルでリタイアって、、、いくらなんでも情けないなぁ。」
「せっかく東京から奥さんと娘が来ているのに。」
「奥さんと娘に会ったときに、150メートルでリタイアしちゃったよ、って言いたくないわ。。。」
「制限時間を超えても良いし、1500メートルは泳げないかもしれないけど、時間いっぱいまで泳ごう。」
というのが、私の今回の目標となりました。(^_^;)
そうして少し気持が戻ってきたので、また泳ぎ始めました。
250メートル〜750メートル
ようやく最初のブイに到達しました。
スイムが得意ではないため、ブイを曲がるだけでひと苦労。
なんとか曲がると、そこでまたあせりが出ます。
「やばい・・・!」
私はボートにのっているレスキュースタッフに手をあげます。
するとちょうど私のすぐうしろにいた選手も手をあげていて、2人でボートのへりにつかまって休みました。
後ろを見ると、すでにボートに乗ってリタイアしている選手を見ました。
「あれは、いやだな・・・(~_~;)」
率直に、そのように感じました。
「やっぱり、もう少し。泳げるところまで泳ごう。」
ボートにつかまって休んでいると少し気持が落ち着いてきたので、また泳ぎはじめます。
そんな感じで、泳ぎつつ、休みつつ、少しずつ進みながら、最初の1周目をなんとか泳ぎました。
ここでも「陸へあがってリタイアしようかな。。。」と思う弱い自分がいましたが、なんとか思いとどまりました。
750メートル〜1,500メートル
海で泳ぐことに体が慣れてきたのか、2周目はあまり休むこともなく、比較的順調に泳ぐことができました。
あいかわらずカーブには苦労しましたが。。。
そのようにして、ようやく最後の250メートルの直線。
あとはまっすぐ泳ぐだけです。
ヘッドアップを入れながらゴールを目指します。
ここで、水上で何かを話しているレスキュースタッフの声が聞こえました。
私に向かって何かを話しているのかと思い、泳ぎをやめてスタッフの方を見ると、私に話していたわけではありませんでした。
最後尾の選手にはスタッフがつくものですが(私はよく知っています・笑)、さすがにウェーブスタートが後ろの選手がまだいるはずです。
どうやら、泳ぎの危なそうな選手についていたと思われます。
「そんなにあぶなっかしい泳ぎなんだな・・・自分の泳ぎって。」と思いつつ、すぐ横目にレスキャースタッフの姿を感じることができるのは安心でもありました。
少しずつ近づくゴール。
ただ、心配だったのは1時間というスイムの制限時間でした。
防水のスポーツウォッチといったような気の利いたツールは持っていなかったので、、、「制限時間以内に泳げたのかな・・・。」といった不安を抱えながらスイムパートのゴールへ向かいました。
「お疲れ様でしたー!」
というスタッフの方の声を受けながら、陸に上がりました。
これでようやく「ああ、、、制限時間内なんだな。」と思いました。
「なんとか溺れずに戻ってこれた・・・。」
前の週に泳いでいたお台場のオープンウォーターとはまったく違う安堵感がやってきました。
大げさかもしれませんが、「俺、生きている。」という感覚です。
制限時間内に泳ぎきれたスイムパートと家族との出会い
デッキを上がってトランジションエリアに向かいます。
前方を見ると、そこには妻と娘の姿がありました・・・!
このとき、「ああ、あそこでリタイアしていなくて良かった・・・!」と思いました。
妻に、「(スイムの制限時間に)なんとか間に合ったみたいだよ。」とカラカラの声で。
すると、「前より速くなってるよ!いま48分くらいだから!」との返答。
お台場で55分かかっていたところ、7分ほど短縮できた計算となります。
私にとっては意外でしたが、ラッキーでした。
ウエットスーツの上着を脱ぎながらトランジションエリアに向かいます。
この動作、やってみたかったことの1つでした(笑)。
「数秒を惜しんでレースに取り組んでいるトライアスリート」という感じがかっこ良いのですよね。(^_^)
どのような行為やイメージに自分欲求を感じるのか、ということも自分が好きなことを追求するのに役立ちます。
「人生でやってみたいことを、また1つ達成できた!」
そんな個人的な小さな達成感を味わいながら、バイクパートにうつりました。
バイクパートの記事は、次の記事にて。
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■編集後記
昨日は、会社の仕事のあとに出版のWebセミナーを受講。
その後、継続クライアントさんとのコーチングセッション。
ブログについて、熱く語り合ってしまいました(笑)。
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