「やったほうがいい・・・いや、やるべきなのは頭ではわかってるんだけど、なぜか体が動かない。。。」
そのような状態を抜け出すヒントとして、「ペイン(痛み)」と「ゲイン(快感)」という2つの動機から考えてみましょう。
やる気を減らす「ペイン」とは?
「伊藤さんが早起きができなかったときの最大の原因は何ですか?」
先日、コーチングセッションをおこなっているときに、早起きに課題を持つクライアントから聞かれた質問です。
すばらしい質問です。
過去に本当にできなかった人が、今ではできるようになった理由。
それを知ることができれば、学びが深まりますよね。
さて、私はなんと答えたか。
こう答えました。
「ひと言でいうと、早起きして痛みを求めていたという矛盾が最大の失敗理由です」という風に。
当時、早起きをしてTOEIC向けの英語学習をしていました。
それは、私にとって「早起きして、苦手な英語の勉強をする」という「痛み」を求める行為だったのです。
だから、続きませんでした。
要は、
・やらなければならない
・やるべき
・やっておかないと大変なことになる
という「痛み」から、早起きをしようと考えていたということです。
でも、それでやる気が出る人はいません。
たとえば「よし!今月も家賃のためにがんばって仕事するぞ!」とはなりませんよね。
どちらかというと「家賃を払わなきゃならないから、働かないと・・・」という雰囲気ではないでしょうか。
このような「痛み」の感情を「ペイン」と呼びます。
「ペイン」とは、痛みや損失を避けようとする感情。
嫌な気持ちになりたくないから、行動を起こすということです。
早起きなら、
・満員電車に乗りたくない
・早朝出社しないと仕事が間に合わなくて大変なことになる
・苦手な勉強をしなければならない
という動機。
それを「ペイン」と呼びます。
「やったほうがいい」というのは頭ではわかっているけれど、体が動かない。
そのような状態です。
私にとって社会人の英語学習や学生時代の数学のテスト勉強は、まさに「ペイン」でした。。。
「なぜそれをやるのか?」に答えることができないのですね。
私たちは「なぜそれをやるのか?」という理由が弱いと動けない | 【良習慣の力!】ブログ
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やる気を増やす「ゲイン」とは?
では、「ペイン」で早起きに失敗していた私は、どのように変化したのか?
それは「ゲイン」を求めるようになったからです。
「ゲイン」とは何か?
ひと言で言うと「快感」です。
「ペイン」の「痛み」とは反対。
自分が行きたい未来をつくるための行動を起こす動機です。
それが「ゲイン」なのです。
つまり、
・やりたい
・やることが楽しい
・やっておくと得たい未来につながる
という感情ですね。
先ほどのように「家賃のために働くぞ!」という人はあまりいません。
でも、「家族の笑顔のために仕事をがんばろう!」という人はたくさんいますよね。
早起きの「ゲイン」なら、
・早起きして自由なひとり時間を満喫したい
・朝から体を動かして達成感を得たい
・朝時間に「座右の書」をじっくり読みたい
という気持ちです。
私にとって、早起きの「ゲイン」は朝のランニングでした。
「35歳の誕生日までにフルマラソンを完走する」という目標ために、運動を始めました。
まったく運動習慣がなかったのでウォーキングも挫折したのに、です。
これも、「ペイン」で始めたウォーキングだったので続かなかったのですね。
「なんだか体重が増えてきて、このままじゃやばいな・・・」というきっかけでしたから。
でも、フルマラソン完走は「いつか」実現したい夢のようなものでした。
「フルマラソンを完走できたら、人生変わる!」
そのような想いでした(実際はフルマラソン完走くらいでは人生は変わりませんが・笑)。
ですから、1回ランニングすることが、「また1歩夢に近づいた!」という気持ちになっていたのです。
さらに、早起きしてランニングをしているときに、走りながら「5時起きして朝ランしているなんて、成功している人のイメージそのままじゃないか!すごいな、俺!」と、自分をほめていました。(笑)
大人になると誰もほめてくれません。
そのため、自分でほめるしかなかったわけです。
自己否定しがちな自分にとっては、早起きしてからの朝ランが貴重な時間だったのです。
そのときは、仕事もプライベートもうまくいっていない時期。
朝ランをおこなうことが私にとっての「快感」になっていったのです。
「ゲイン」を原動力にすることで、少しずつ早起きできるようになりました。
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「痛みと快感の等式」のバランスを最適化していく
私たち人間は、感情の生き物。
本能が向かう動機は2種類あります。
それは、
(1)痛みを避ける
(2)快感を求める
です。
つまり、
(1)痛み=ペイン
(2)快感=ゲイン
ということですね。
あなたの早起きにも、この「ペイン」と「ゲイン」の発想から考えてみましょう。
早起きできないときは「ペイン」から早起きしようとしている可能性があります。
たとえば、「残業で終わらなかったから、早朝にやらないと・・・」という感じですね。
それだけだと「早起き=痛み」のまま。
「ペイン」なので継続が難しいわけです。
ですから、「早起き=快感」に変えていく。
たとえば、「朝、出社前に好きな人とZoomで話す」という感じ。
これなら「早起き=快感」になりますよね。
このようにして、脳に「早起き=痛み」という式を書き換えて、「早起き=快感」にしていくわけです。
ここで、もう少し注意点をお伝えしますね。
「早起き=痛み」を「早起き=快感」に書き換えましょう、というと下記のような発想をする人が多いです。
式であらわすと、
・早起き:100=痛み:100+快感:0
を、
・早起き:100=痛み:0+快感:100
にしていけばいいのだと。
もちろん、それができれば理想です。
早起きしたらすべて「快」を感じられるのですから。
私も、以前はそのように考えていました。
ただ、現実は1日のプランニングをたてたり、やり残したタスクに取りかかる必要もありますよね。
責任を果たさずに自由を求めることはできません。
ですから、「痛みと快感の等式」のバランスを追求していく必要があるのです。
私のおすすめの割合は、
・早起き:100=痛み:30+快感:70
です。
「痛み」としての3割は、
・決して得意ではない経理
・前日までにやり残したタスクをリストアップ
・1日のプランニング
などをおこなう必要があるからです。
「痛み」に向き合ってこその「快感」として、
・「座右の書」をじっくり読む
・瞑想する
・朝散歩をする
といったことに心おきなく取り組むこと。
それが大切なのだと考えています。
「痛み」と「快感」のバランスは、人によって違います。
また、同じ人でも状況によって変わるでしょう。
そのため、常に最適化を意識していくことです。
あなたにとって「痛みと快感の等式」の最適なバランスを追求していきましょう。
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■編集後記
昨日は、朝6時の「習慣化オンラインサロン」朝活ファシリテーションからスタート。
夜は「習慣化オンラインサロン」スタッフの定期ミーティング。
じつは、私の担当として苦手なタスクがあったので、チームメンバーに正直に気持ちを打ち明けました。
すると、チームのSさんから「そのタスク、私はわくわくですよ」と、救いのひと言。
心の重荷を下ろすことができました(Sさん、感謝です!)。
世の中、自分が苦手なことは、ほかの誰かが得意だということがあるのですよね。
正直に打ち明けて良かったです。(^^)
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