質問の習慣

「会社員とブログの両立は難しい」は本当か?思い込みは「ソクラテス式問答法」で検証できる

投稿日:2020/07/15


「自分は何も知らない」というスタンスでいることは大事だと思っています。

そのほうがインプット力が高まるからです。

意図的に「自分は何も知らない」ということに気づくために「ソクラテス式問答法」を活用してみましょう。




 

「あー、これ知ってる」という感覚のこわさ

以前、ショックを受けたことがありました。

それは、

・「もう知ってるよ」と思っていたことが、じつはまったくわかっていなかった

ということです。

具体的に書きますね。

このブログでも何度か書いている「ツァイガルニク効果」。

「人は完了したことよりも、未完了のほうが記憶に残りやすい」ということですね。

この効果については有名で、本で読んだことがありました。

本当に何度も目にしていたのです。

むしろ、本を読んでいるときに「またツァイガルニク効果のことか」くらいに思っていたくらいに。

それなのに、あるときセミナーを聞いているとき。

講師の方が「ツァイガルニク効果」について話していたのですが、「ツァイガルニク効果」という言葉がまったく出てきませんでした。

「あれ、、、出てこない」

もどかしさ100パーセント。

同時に「こういうときに出てこなかったら、何にもならないじゃないか、、、」と。

「もう知ってるよ」と思っていた自分はまったく知識になっていませんでした。

この事実にショックを受けたのです。

 


 

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「ソクラテス式問答法」7つ質問集

「あー、これ知ってる」

実は人はそう思いたい生き物です。

でも、人は「知っているようで知らない」もの。

大事なのは「知っている」という感覚になることではなく、「自分は知らないことがまだまだたくさんある」ということを自分で理解しておくことです。

そうしないと、学びに対して謙虚になれません。

「あー、それ知ってる」という人は、成長が止まってしまうとさえ思っています。

さて、「自分を知らないということ」を知ること。

こう書くとややこしくて、少し哲学的な表現ですよね。

実際、これはギリシアの哲学者ソクラテスの「無知の知」として知られています。

この「無知の知」。

私たちの日常にも活用できるのです。

具体的には質問です。

ソクラテスの質問パターンを使って、学びを促していきましょう。

その質問の方向性は7種類。

「ソクラテス式問答法」と呼ばれています。

具体的には、下記のような7つの質問パターンがあります。

1:明確化の質問

2:前提の質問

3:証拠の質問

4:起源の質問

5:結果の質問

6:視点の質問

7:仮定の質問

 

1:明確化の質問

「この課題の具体的なゴールは何だろう?」

ゴールがあいまいなまま進んでいる人は多いもの。

もちろん、私もよくおちいります。

この質問でゴールを具体的にしましょう。

 

2:前提の質問

「この課題について自分が分かっていないことは何だろう?」

課題について十分にわかっていなければ、正しい答えを出すことは難しくなるでしょう。

前提を整理しましょう。

 

3:証拠の質問

「今の答えを事実だと考えたのはなぜか?」

自分の答えに対する証拠を再確認する質問です。

思い込みがないかどうかチェックしましょう。

 

4:起源の質問

「今の自分の考えはどこから生まれたのだろう?」

そもそも、今の自分がその考えにいたった理由は何か?

そのきっかけを考えることで、どのように思い込みがつくられたのか発見できます。

 

5:結果の質問

「この答えを試したらどんな効果があるか?」

取り組みについて効果をイメージします。

これによって思わぬ発見が出てくるかもしれません。

 

6:視点の質問

「ほかの人はこの課題についてどう考えているのだろうか?」

自分の意見だけではどうしてもかたよりがあります。

ほかの人からの視点から考えることで客観的になれますね。

 

7:仮定の質問

「今の答えの代わりにどんな代替案があるだろうか?」

もし別の答えがあるとしたら、何があるのか。

ほかの答えを考えることによって選択肢が広がります。

 


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「会社員とブログの両立は難しい」は本当なのか?

「ソクラテス式問答法」を使って、たとえば「会社員とブログの両立は難しい」について考えてみましょう。

 

1:明確化の質問

「会社員がブログを習慣化するゴールは何だろう?」

自分の思考を言語化するトレーニングになるはずです。

学んだことをアウトプットすることは、自分のインプット力の強化にもなるのは間違いありません。

それは会社員とは関係ない部分です。

 

2:前提の質問

「会社員とブログ習慣化についてわかっていないことは何だろう?」

周囲には、ブログは独立している人が多い印象です。

会社員はブログを書いても辞めてしまっている人が多いようにも感じます。

ですから、時間を確保する方法やブログを短時間で書く方法を学んだほうが良さそうだということに気づきます。

 

3:証拠の質問

「会社員とブログの習慣化が両立しない証拠はあるのだろうか?」

こう言われると、証拠はありませんよね。

周囲では会社員でもブログを継続している人は少ないだけで、日本全国や世界にはたくさんの会社員ブロガーがいるはずです。

 

4:起源の質問

「そもそも、会社員とブログの習慣化が両立しないと思った理由は何だろう?」

たとえば体力の課題はありますね。

「会社の仕事に拘束されてしまってブログを書く気力がない」というのはよくあるので。

ではどうするか、ということで「運動を習慣にすれば長期的な体力向上につながるかもしれない」というアイデアが出てきます。

 

5:結果の質問

「会社員でもまずはブログをはじめてみたらどうなるだろうか?」

実際にやってみれば、それがどれくらいの負荷がかかるかわかります。

何より、やってみて自分が「どう感じるか?」がわかります。

楽しいと感じれば、続ければいいのです。

 

6:視点の質問

「ほかの人は会社員がブログを続けることをどう考えているのだろうか?」

「会社員でブログを書くのは大変ですよね」と言う人は多いです。

でも、それだけにトライしてみればほかの人との「違い」をつくれるかもしれません。

ほかの人がやりたがらないことをやれば、希少性が高まりますよね。

それに、独立している人だってブログが簡単ということはないと思います。

 

7:仮定の質問

「会社員がブログを書くことで可能性が広がるとしたら何だろう?」

ブログから出版を実現した例やセミナーにつながるなどの事例はたくさんあります。

それは会社員ブロガーでも同じ。

書き続ければ、可能性が広がるのです。

 

まとめ

こうして考えてみると、「会社員だから」というのはあまり関係がありませんよね。
 
「ソクラテス式問答法」はそういった思い込みをはずしてくれます。

何より「あー、これ知ってる」という態度だと、新しく学びを得られることはできません。

先述の私のように悔しい思いをすることもあるでしょう。

そうならないためにも、「自分は知らない」という態度を忘れないようにしたいものです。

そこに気づかせてくれるのが「ソクラテス式問答法」。

ぜひ、より正しい答えにたどりつくために活用してみましょう。

 


 

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■編集後記

昨日は、「良習慣塾」セミナーのスライドづくり。

「タイムマネジメント」のテーマで完成させました。

熱くなりすぎて2時間のセミナーなのにスライドが100ページを超えてしまいました。。。(笑)

削らないと。(^_^;)


 


 

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1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

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