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ひとつに集中できない人はダメなのか?「ひとつ」に含まれる2つの視点を考えてみる

投稿日:2020/03/23


「ひとつの分野に集中できない自分は、うまくいかないのではないか?」という質問をよく受けます。

そのときに私が「そんなことないんですよ」とお伝えしていることを記事にしました。




 

「ひとつに集中しなければいけない」のは本当か?

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

シングルタスクをすすめる意見として、よく言われることです。

あなたも耳にしたことがあるかもしれません。

確かに、ひとつのことだけに自分のすべてのエネルギーを集中させることができれば、成果が高まるのは間違いありません。

私も経験があります。

理科の実験で虫めがねで太陽の光を集中させて火を起こしたように、1点集中は強いパワーを持っているんですよね。

元メジャーリーガーのイチローさんや日本一の天ぷら職人といった偉業をなしとげる人たちは、1点集中型が多いです。

過去の偉人たちにも、野口英世さんのように専門分野に没頭していた人なども思い出されます。

発明王のエジソンは「1日18時間、同じことに集中できるかどうか。それが成功を左右する」と語ったとも言われています。

こういう事例を見聞きするたびに、冒頭の

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

という言葉を思い出します。

そしてそれは、私の気分を重くさせる原因になっていました。

理由は「ひとつのことに集中して才能を開花させる天才たちと自分は違うんだよな、、、」という気持ちになるからです。

しかし、最近は必ずしも

・ひとつの分野に集中するスペシャリスト=天才的ですばらしい人

・複数の分野に渡って取り組むゼネラリスト=凡人でダメな人

という単純な図式でははかれないのではないか?

そんなことを考えるようになってきました。

そのことについて書いていきます。

 


 

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「人生のポートフォリオを組む」とは?

私自身、

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

という言葉に反して生きているな、と。

そんな風自分自身をとらえていました。

同時に、どうなるかわからない時代には、ひとつに集中しすぎることは危険ではないかという仮説もあります。

むしろ答えがない時代だからこそ、複数の分野に渡って活動しておかないといけないのではないか。

そんな風にも考えているんですね。

ですから、「人生のポートフォリオを組む」ということで複業をおすすめしていますし、自分でも実践しています。

実際に「ポートフォリオを組む」という発想で資産を分散化するという手法は、金融の世界にいる投資家なら誰もが取り組んでいることなんですよね。

ただ、ポートフォリオという発想は、

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

には当てはまらないように思えます。

「ポートフォリオ」という分散の発想とは正反対に見えるので。

でも、ちょっと見方を変えてみていただきたいとも思うのです。

 

「ひとつ」に含まれる2つの視点

さて、

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

という言葉。

この言葉には、2つの意味があるのではないでしょうか。

ひとつ目は

(1)ひとつの分野に、自分が持っている複数のリソースをすべて注ぎこむ

というとらえ方。

それと、もうひとつは

(2)自分が持っているひとつの強みを、複数の分野で発揮する

というとらえ方です。

同じ「ひとつ」ではありますが、後者の見方もできるのではないでしょうか。

要は「ひとつ」という部分を、「活動する分野」として見るのか、「自分の強み」として見るのか。

その違いがあるように思えてきたんです。

 

「ひとつの欲求」をスタート地点にする

たとえば、私が人生で重視していることは、

・良習慣の積み重ねで、自分がなり得る最高の自分になる

ということ。

それは「自分を磨き続ける」ことによって、やがて「ほかの人を笑顔にする力を最大化する」ことにつながるという発想です。

これまでの活動で、「自分を磨く」ことが周囲の人たちにも良い影響を与えることがわかってきたからです。

というより、自分に能力がなければ大事なものを守ることはできませんよね。

自分に力がついてくれば、今よりは大事なものを大事にできるようになるはずです。

ですから、これは一生終わらないひとつの目標でもあります。

この「自分を磨く」というひとつの欲求。

それを通じて活動できる場所は、コーチング、書籍、ブログ、セミナー、読書会、コミュニティーづくりなど、複数の分野があるんですね。

そこでは、ひとつを失ったらすべてが終わりということはないようにしています。

そういうポートフォリオを組むように考えているつもりです。

そのポートフォリオの起点になるのは、ひとつの欲求からはじまるということです。

 


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自分が持っているひとつの強みを、複数の分野で発揮する

このようにして、「自分を磨く」ということから

(2)自分が持っているひとつの強みを、複数の分野で発揮する

という方向性を探っています。

逆にいえば、長い自己探求を通して「自分を磨く」という欲求に気づいたことが大きいです。

そこがわかってきたからこそ、ポートフォリオを組めるようになってきたんだとも思っているんです。

 

仮決定もいいので決める

ここは、ある程度は思い切って決めてしまったほうがいいと思います。

私も今後変わる可能性もあります。

実際に私は「自分を磨く」という欲求が強いとは書きましたが、私以上に「自分を磨く」ことが好きな人は世の中にたくさん存在しているでしょう。

それでも、自分の強い欲求を仮決めして活動しています。

なぜなら、そこを決めない限り自分のポートフォリオの配分先も決まらないと思っているからなんですね。

ここを決めておかないと、たとえば複業をやるにしても迷います。

そして迷った結果、やってきたことをやめてしまうことになるんです。

どの分野にも、自分よりすごい能力の人は必ずいます。

その人に正面切って向かっていってもまず太刀打ちできません。

そのときにその分野をあきらめるのではなく、その人がやっていない場所を見つけることができるはずです。

そのためにはオリジナリティーや自分の立ち位置(ポジション)を通して、複数の分野のポートフォリオを組むことが大事だと思うんですね。

 

まとめ

さて、長くなってしまいましたが、そのように考えると、

「成功するためには、ひとつのことに集中しなければならない」

という言葉のとらえ方が変わってくるのではないでしょうか。

以前の私が思い込んでいた

(1)ひとつの分野に、自分が持っている複数のリソースをすべて注ぎこむ

というだけの見方ではなく、もうひとつの

(2)自分が持っているひとつの強みを、複数の分野で発揮する

という見方も視野に入れてみること。

そんな提案をしてみたくて、本日の記事を書かせていただきました。

あなたの参考になればうれしいです。

 


 

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■編集後記

昨日は、息子と2人で買い物へ。

大学進学とひとり暮らしに向けてスマホの機種交換や人生初のスーツ購入など。

スーツを試着した息子の姿に成長を感じた瞬間でした。(^^)


 


 

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など、複数の活動をしている複業家。
1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

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